葬儀[お葬式]の見積もり書の見方

お葬式見積もり書の見方

葬儀の見積書の見方がわからないために起こる失敗例とは?

お葬式の費用に関して、後になって聞かれる不満や後悔には、さまざまな声があります。

「葬儀・火葬まで日にちがかかり、遺体安置料やドライアイスなど保存処置の料金がかさんでしまった。1日ごとに費用が加算されるとは知らなかった」

「棺に入れる布団代など、必要なものなのに見積料金に含まれていなかったものがあり、最終的に費用が大きくなった」

「葬祭場と火葬場が隣接しているのに最高級の霊柩車を頼んでしまい、100メートル足らずの搬送のために大きなお金を使ってしまった」

「スケジュールの都合で民営火葬場にしたところ、見積書で挙げられていた一式料金は公営火葬場のものだと後から聞かされ、火葬費用が倍になった」

「家族葬なのに、たくさんの案内板やストーブ、簡易受付などの設備やサービスをつけてしまい、後で無駄だとわかった」

「費用を抑えたお葬式にしたが、実際に棺を見てもっと立派なものにしてあげればよかったと悔やまれた。無駄な出費を削ってかけるべきところにお金をかければよかった」

多様な問題が浮かび上がりますが、こういった声の多くは以下のパターンに集約されます。

  • ◇無駄なことに費用を費やしてしまった
  • ◇思わぬ追加費用がかかってしまった
  • ◇お金をかける部分と削る部分の判断を誤ってしまった

このような失敗は、前項「葬儀費用の内訳」でお伝えした内容を把握しておけば防げることが多いのですが、ほかにも大切なポイントがあります。

葬儀費用で失敗しないための「見積り段階の注意点」

葬儀の見積書をもらって内容を検討する際、気をつけるべき注意点を挙げておきましょう。

  • ◇あらかじめ費用全体の構成要素を知っておくこと
  • ◇お葬式の一般的な費用項目を知っておくこと
  • ◇見積書の「総額」のみを見て判断しないこと
  • ◇「○○費用一式」とある部分については、内訳を確認すること
  • ◇料金が変動する可能性のある項目を確認すること

これらをしっかり心得ておけば、先にご紹介したような失敗を防ぐことができます。これらのうち、費用全体の構成要素については少し説明が必要ですので以下にご案内しましょう。

葬儀費用の構成 ~お葬式にかかる3つの費用とは?~

葬儀費用は、一般に以下の3つに分類されます。

①葬儀一式費用(葬儀社に支払うもの)

②寺院費用(寺院に支払うもの)

③飲食接待費用など変動費用(葬儀社が立て替えて、各業者に支払うもの)

これら3つを合計した金額が、あなたが支払う「葬儀費用」の総額です。ところが葬儀社が提出する見積書には、通常、「①葬儀一式費用」のみが書かれています。つまり、「見積書の総額」=「葬儀費用の総額」ではありません。ほかに②と③が必要です。

これを誤解して、予算ギリギリまでの金額を「①葬儀一式費用」につぎ込んでしまえば当然、総額では予算オーバーになります。葬儀社からは「ほかに寺院費用と通夜振る舞いや精進落としの飲食費などがかかります」ときちんと説明がありますが、見積書に記されていないため、どうしても勘違いしやすいポイントです。

また葬儀社の広告において、「○○葬プラン」「葬儀一式のセット価格」などの文言で価格表示が行われていますが、こういった場合の価格には、やはり「②寺院費用」が含まれていません。「③飲食接待費用など変動費用」についても、最小限の費用が計上されているか、まったく計上されていないのが一般的なので、よく確認することが必要です。

葬儀費用の、見積書の注意点

見積書を前にして、葬儀社の担当者と打ち合わせをする際、以下のことを率直に尋ねチェックするとよいでしょう。

1.「葬儀費用一式」の内訳をしっかり確認する

「一式」とまとめられた費用に、何が含まれているのか、何が含まれていないのかを把握します。その上で、含まれているそれぞれの項目について、内容を確認します。つまり「祭壇はどのような種類・大きさのものを想定しているのか」「祭壇まわりの装飾はどうか」「棺はどうか」などを尋ね、それぞれ希望のものに決定し、正確な費用を出していきます。また、かならず「要らないものがないか」をチェックし、同時に「これ以外にかかる可能性がある費用は何か」を尋ねておきましょう。

2.斎場・火葬場はどこに設定しているかを確認する

葬儀社によって、つながりの深い斎場がありますので、どこの斎場にする計画なのかを確認します。また斎場も火葬場も、公営であるか民営であるかによって費用は大きく変わりますので、見積書ではどちらに想定した費用が計上されているのかを見ます。もうひとつ、斎場と火葬場が決まると、移動距離が決まりますので「遺体の搬送料」が明確になります。その決定額を見積書に反映させます。

3.安置日数から正確な費用を出し反映させる

斎場と火葬場を予約し日程が確定したら、遺体の安置日数が決定します。待ち日数が長ければそれだけドライアイス代がかかりますし、場合によっては特別の防腐処理が必要になるケースもあります。その費用を確認します。

4.設備費用の内容を確認し過不足がないかチェックする

葬儀費用一式の中に含まれているケースも多い項目ですが、内訳を尋ね、葬儀の種類、規模などに見合ったものかどうかを検討します。削れる部分が見つかれば節約し、ほかに費用をかけるなど工夫することができますし、会葬者をより丁寧にお迎えするために用意しておきたいものがあれば追加します。

5.演出費について確認する

式で故人ゆかりの品や作品などを展示したり、映像を上映したり、音楽を流す、演奏するなどの演出を希望する場合、費用が追加されます。見積書に記載されていない項目ですので、希望を細かく伝えた上で料金を確認します。

6.飲食接待費

追加請求になるケースが多い項目です。これにはお通夜の「通夜振る舞い」の料理代、葬儀後の「精進落とし」の料理代、そして両方の飲み物代がかかります。通夜振る舞いは予測会葬者数の七割、たとえば会葬者50名が想定される場合は35名分の料理を用意し、精進落としについては出席する親族・宗教者・葬儀担当者等の人数分を用意します。飲み物は実際に飲んだ分を実費で清算することになります。これらの見積り人数が適切か、料理の内容が適切か、給仕スタッフの人件費が含まれているかなどを確認します。