葬儀費用における注意点

葬儀費用における注意点

見積書を手にしたとき、冷静な判断力を失っていることもある

事前相談、生前予約などを除けば、お葬式の見積書を目にするのは大切な方を亡くした直後ということになります。たとえご本人はお気持ちをしっかり保っているつもりでも、精神的・肉体的に大変な負担がかかっているため、落ち着いてものを考えることがなかなか難しい状態です。

そのようなときにお葬式の見積もりを見ても、もともと馴染みのある内容ではないため、正確なご判断ができないこともあるでしょう。ミスを生じることが多くなりますし、「おまかせしてしまおう」など、普段のお買い物ではあれこれと慎重に検討する方でも、流れにまかせてなんとなく決めてしまうことが多いものです。こういった傾向を、しっかり自覚しておきましょう。

見積もりを見ても、考える時間があまりないためミスが生じやすい

葬儀は大きなイベントであるにもかかわらず、準備のための充分な時間がありません。そのため、「丁寧な打ち合わせをして、施主がどのようなお葬式にするか検討する」→「施主が決定した細かい要望を葬儀社に伝える」→「葬儀社が持ち帰り、葬祭場や火葬場、各業者を手配して見積書を作成する」→「見積書を挟んで施主と葬儀社が内容を確認し合い契約する」という手順をひとつひとつ丁寧に踏むケースはあまりみられません。

大抵は問い合わせや申し込みの電話で「一般葬を行う」「家族葬にしたい」などお葬式の種類と、日程の希望、おおよその会葬者の人数などを葬儀社に伝え、それに基づいて葬儀社が作成した見積書を持参して打ち合わせをし、その場で詳細を決定していきます。

説明を受ける機会、質問をする機会、検討する時間が乏しいため、当然ミスが生じやすくなりますので、チェックリストを利用するなど工夫が必要です。

見積書はお葬式の「企画書」と心得てしっかり内容をイメージする

葬儀の見積書は、読み方のコツさえつかんでおけば、葬儀社がどのようなお葬式を提案しているのか、具体的な内容を理解することができます。後に思わぬ追加費用を請求されたり、希望と異なるお葬式になってしまうことを防げます。

覚えておきたいのは、見積書はただの数字の羅列ではないということです。葬儀社が「どのようなお葬式にするか」を、お金のかけ方を通じて表現したものです。それを読み取り、ご自身の希望とマッチしているかチェックするための企画書のようなものです。その点をきちんと理解しておけば、しっかり葬儀の様子をイメージしながら思い通りの式を実現することができます。

「良いお葬式」実現の鍵は普段からの準備にある

突然、家族の死に直面し、心が動揺して頭が働かない。

急いでお葬式の詳細を決めなければならず、慌ててしまう。

お葬式についてよくわからないので、詳細の決定を任せてしまう――。

こうしてお葬式が残念なものにならないよう、あらかじめの準備が大切です。「お葬式の費用の仕組みについて理解しておく」「費用の内訳を知っておく」「見積書の見方やチェックポイントを押さえておく」など、有効な予防策を講じることは可能です。

しかしもっとも安心なのは、元気なうちに自分の葬儀について、葬儀社に相談しておくことです。現在、「事前相談」「生前予約」を行っている葬儀社は年々、増加しています。ご自身が望む旅立ちを果たすため、あるいは遺していくご家族の負担を軽くするため、信頼できる葬儀社を探し、ご自身のお葬式について具体的な準備をしておくことをお勧めします。