エンディングノートに書くべき自分史

自分史 : 『人生の結び』と 『その先にある未来を結ぶ』一般社団法人終活・相続の窓口では、第一線で活躍する各種専門家の総動員により、多くのもしもに備え、人生の最期を安らかに迎え、家族の負担を減らし、トラブルを防ぐお手伝いを致します。

エンディングノートに書くべき自分史

【自分史】

ここでは【自分史】のテンプレートでしばしば取り上げられる内容について、具体的なサンプルを挙げながら、書くときのポイントや注意点をお伝えしていきます。 

【自分史】は、旅立った後に自分の存在をご遺族に味わい、感じてもらうためのコンテンツです。さまざまな思いや出来事で成り立つ一日一日を積み重ねてきたこれまでの人生は、壮大な物語。ご本人でも記憶を掘り起こすのは大変です。そこで、大切な思い出を蘇らせやすいよう、エンディングノートのデジタルテンプレートでは、多くの項目を用意しています。

以下の、自分史の構成サンプルについて

以下のサンプルは4部構成です。第1章は「わたしの履歴」。学業、職業、趣味の活動、結婚、住居などの歴史を書き出します。最後に、それをもとにトピックを抽出した「年表」を作り、家系図と家紋で章を閉じます。この章では思いを綴るのではなく、人生の記録をしたためます。

第2章は「わたしの物語」。データでなく思い出を通じてご自身の人生を綴ります。懐かしいエピソードを思い出しやすいよう、年代順に記入項目を挙げました。思い出せないところはとばし、気持ちの向いたところから気楽に書き始めることがポイントです。過去を振り返るうち、すっかり記憶の彼方にあり忘れていた出来事が、連想的に甦ってきます。当時の気持ちや考えを思い起こし、生き生きとした物語をノートに刻みます。

第3章は「わたしの家族」。ご自身の父母、祖父母、兄弟といった、ご自身が育った家族。そして、その後結婚し築いてきたあらたな家族。それぞれの印象深い出来事、思い出の一場面を、当時の思いとともに綴りましょう。とくにお子さま、お孫さまたちは、このようなお話に触れることをとても喜びます。

第4章は、時系列に思い出を刻むのではなく、人生全体を俯瞰します。ひとつは「幸せだった5つの思い出」「自分に誇れる5つの成果」「つらく苦しかった思い出」「悲しみの記憶」など、テーマ別に体験した出来事をピックアップし、思いを記します。もうひとつは、「感謝の気持ちを伝えたい人々」「お詫びの心を伝えたい人々」「賞賛したい人々」など、心に深い思いを残した人々との出来事やメッセージを綴ります。

第1章 わたしの履歴

■学業の歴史■

保育園・幼稚園から、小中高、予備校や専門学校、大学・大学院、留学の履歴表(名称と入学卒業の年月日)/表彰などの記録/部活動やサークル/卒業論文や修士論文、博士論文のテーマタイトル

■職業の歴史■

入社(起業・創業)・転職・退社の履歴/配属・昇格・昇任/最初に就職したときの思い/かつて仕事に関して抱いていた夢・目標・そのための努力/仕事の実績/仕事の信念

■職歴以外の活動■

趣味/サークル活動/生涯学習/ボランティア活動/地域活動

■資格・免許など■

資格・免許/展覧会やコンテストなどでの受賞歴/感謝状・表彰状などの受賞歴/受勲

■結婚歴・出産歴■

結婚歴/離婚歴/再婚歴/出産歴

■住まいの履歴■

誕生時の住居から、現在の住居まで、引っ越しの履歴/それぞれの住所、周囲の環境、家の印象や思い出

■自分史 年表■

ここでは、これまでに書き出した履歴をもとに、ご自身で重要だと思うトピックスを選び、時系列に並べ作成します

■家系図・家紋■

家紋の名称/家紋の図/家系図

第2章 わたしの物語

■現在のプロフィール■

趣味/特技/愛読書/好きな映画/好きな音楽/熱中していること/座右の銘・好きな言葉/好きな人・憧れの人(著名人)/尊敬する人/人生において影響を受けた人/人生の恩人/もっとも幸せな過ごし方/現在の夢・願い

■誕生の思い出■

出生年月日/出生時刻/出生地/生まれた病院など/生まれたときの身長・体重/へその緒の保管場所/名付け親の名前/名前にこめられた思い/出生時のエピソード

ご自身で記憶しているものではありませんので、父母・祖父母から聞かされたエピソードや記録をもとに記載します

■幼少時の思い出■

保育園・幼稚園の名称/担任の保育士・教諭/好きだった遊び/癖/好きだった食べ物/仲の良かった友人/思い出深い行事など、印象にのこっているエピソード

■小学生時代の思い出■

小学校の名称/担任の教師/得意科目・苦手な科目/成績など/クラブ活動・部活動/習い事、塾/趣味/熱中していたこと/親しかった友人/思い出深いエピソード

(以下、同様に【中学生時代の思い出】【高校生時代の思い出】【大学生時代、専門学校生時代の思い出】を綴ります)

20代の思い出■

*青年時代の思い出をフリー形式でしたためます。エッセイのように書いても、詩に仕立ててもよいでしょう。

(以下、同様にご自分の年齢にあわせ【〇〇代の思い出】まで記載します)

第3章 家族の物語

■父の思い出■

父の名前/誕生日/出生地/命日/享年/戒名/お墓/父の人柄/父との忘れられない思い出/贈る言葉

■母の思い出■

母の名前/誕生日/出生地/命日/享年/戒名/お墓/母の人柄/母との忘れられない思い出/贈る言葉

■兄弟姉妹の思い出■

兄弟姉妹の名前/誕生日/出生地/命日/享年/戒名/お墓/兄弟姉妹の人柄/兄弟姉妹との忘れられない思い出/贈る言葉

■祖父母の思い出■

祖父(祖母)の名前/誕生日/出生地/命日/享年/戒名/お墓/祖父(祖母)の人柄/祖父(祖母)との忘れられない思い出/贈る言葉

■パートナーとの出会い、交際、結婚■

伴侶の名前/出会ったきっかけ/外見・性格への第一印象/交際することになったきっかけ/交際期間の思い出/結婚を意識したきっかけ/プロポーズの言葉/結婚・新婚旅行・新居など

■家族の誕生■

名前/誕生年月日/名前にこめた思い/誕生時の印象・エピソード/お宮参り・初節句・誕生会・クリスマス・お正月などの思い出/幼少期の思い出/成長過程での印象深い出来事/成長した現在の姿に思うこと

*ここではひとりひとりのお子さまについて記述します

■家族の思い出■

思い出の家族旅行/家族のイベント/家族で楽しんだこと/家族でのりこえたこと/10大ニュースなど

第4章 人生への思い

幸せだった5つの思い出/自分に誇れる5つの成果/つらく苦しかった思い出/悲しみの記憶/感謝の気持ちを伝えたい人々/お詫びの心を伝えたい人々/賞賛したい人々……

これまでの人生を振り返り、経験した出来事の意味や価値をテーマごとに記します

伝えきれなかった感謝や謝罪の思いがあれば、それを記します

【自分史】は、遺していく方々への、またとない贈り物になります。あなたの人柄を感じ、ともに歩んだ人生を味わい返し、存在を身近に感じてくれるでしょう。自分史を作ることは、旅立った後、あらたな形で人々の心の中に生き直すことにつながるのです。