遺産相続のトラブルや問題になりやすいことへの対応
遺産相続問題をトラブルに発展させてないための対応
遺産相続問題は、生前にしっかりと対応しておくことで、未然に防ぐことがいさ可能です。こちらでは、問題となる事項を挙げたうえで、その対応方法をご案内致します。
遺産分割協議の問題
遺産相続の問題で、最もトラブルに発展する原因となるのが、遺産分割協議です。民法では、法定相続分が定められていますが、これには、寄与分・特別受益という修正規定が同時に設けられています。この、寄与分・特別受益は、これに該当するか否か、その金額はどの程度かといった問題を、話し合いで決めなければなりません。また、遺産分割協議で合意さえ整えば、全財産を一人の相続人が取得することも可能であるため、誰が・どの財産を・どれだけ取得するかについて、利害の対立する者同士である相続人の話し合いは、トラブルに発展しやすいのです。
遺産分割協議の問題への対応
対応と致しましては、生前に、遺言書を残しておくことです。遺言書の中で、誰にどの財産を分配するのか定めておくことで、遺産分割協議を必要のないものとする事が可能になります。遺産分割協議自体を省くことが出来るため、この問題に対応が出来ます。但し、遺言書の内容によっては、遺産分割協議が必要となってしまうため、注意が必要です。
財産の内訳及び額の問題
専門家を利用せずに、遺産相続手続きをされる場合、喪主等、相続人の代表者が中心となり、お手続きを進めていくことが多いでしょう。しかし、相続人間に信頼関係がない場合に問題が生じます。それは、相続財産の全てを開示しているかという問題です。例えば、預貯金であれば、事実上、口座凍結前に引き落とすことも可能ですから、相続財産として開示せずに自身のものとすることも容易です。実際に、財産を隠しているのではないかと思い込んだ相続人が、近所に中傷する内容のビラを撒いて大事になったようなケースもございます。そこまでいかずとも、疑心暗鬼となる方は少なくありません。また、そもそも、相続人の代表者が、何が相続財産で、何がそうではないのかといった事をご理解されておらず、後に問題となるケースもございます。
問題への対応
対応といたしましては、専門家に、遺産承継の手続きを任せることです。生前から対処する場合は、遺言信託のサービスを利用して、遺産相続発生後の遺産分配手続きも、まとめて任せることが可能です。
遺産相続は、多額の財産が動くものです。費用は掛かかっても、確かな手段を取る事が重要です。