お墓や墓石のお掃除

お墓掃除

お墓の掃除の仕方

■心をこめたお参りは、まずお掃除から

故人を偲び、思いを捧げるお墓参り――。最初におこなうのはお墓掃除です。お別れをした後に、故人のために何かをしてあげられる機会は、そうたくさんはありません。心をこめて丁寧におこないたいところですが、お墓の正しい掃除の仕方をあなたはご存知ですか?

教えてもらう機会がなかった、という方が多いため、実は間違ったやり方をしてお墓を傷めていることもあります。この機会に、しっかり正しいお墓掃除のやり方を知っておきましょう。掃除をしながら、これでいいのだろうかと悩むこともなくなります。

■お墓掃除の正しい手順

くまなくお墓掃除をおこなうには、手順を頭に入れておくのがいちばんです。お墓の清掃は墓石をきれいにするだけでなく、墓石の外柵や玉砂利、香炉や花立てなどの小物も忘れず洗浄する必要があります。手順にしたがってみていきましょう。

墓石の周囲(区画内)をきれいにする

*灌木や植木があれば剪定し、落ち葉やごみを拾い、雑草を抜いて取り除きます。

*玉砂利が汚れている場合は、水洗いします。

墓石を水洗いする

*柔らかいスポンジに水を含ませて、こすり洗いをします。金属タワシなど硬いものは、石のコーティングや石自体を傷つけることがあるので厳禁です。

*落ち葉や草、花びらなど、こびりついた汚れも丁寧に落とし、苔がついていたら取り除きます。落としにくいときは、歯ブラシなどを利用します。

*彫刻のへこみには土や砂埃がたまっているので、やはり歯ブラシなどを利用してきれいに洗います。

墓石を洗剤で洗う

*石材専用の洗剤を使って洗います。このとき、塩素系洗剤、酸性系洗剤は決して使いません。墓石のシミや変色につながります。

墓石を乾いたタオルで拭き、水気をとる

*墓石はもともと雨ざらしだから水に強いだろうと考え、拭きとらない方がいますが、水分は劣化の原因になります。また苔が生えやすくなるため、しっかり拭いて乾かします。

外柵、小物類を水洗いし、水分を拭きとる

*外柵をはじめ、墓前灯籠(とうろう)や手水鉢(ちょうずばち)、墓誌があればスポンジと柔らかいブラシで水洗いし、最後に水気を拭きとります。

*塔婆立てと、水鉢・花立て・香炉と香立てなどの小物を水洗いします。小物はそれぞれ内部のごみを取り出し、歯ブラシやスポンジできれいにして、最後に水気を拭きます。

区画の周囲を掃き掃除する

*最後にお墓掃除のしめくくりとして、ほうきで区画の周囲を掃き掃除します。

 

これがお墓掃除の手順です。少し細かい工程にしてご紹介しましたが、以下のようにシンプルに覚えておくとよいでしょう。

区画内のごみ広いと草むしり

墓石を洗う

付属物、小物を洗う

区画周囲の掃き掃除

お墓の掃除道具

 

■お墓参りに持参したい掃除道具

家事や庭仕事をする方ならよくご存知のことですが、「作業は道具しだい」です。掃除に限らず手作業をするとき、成果を出すため、そして楽に作業をおこなうためには、きちんと道具をそろえることが秘訣です。

お墓の掃除も、きちんと道具を用意して臨むと簡単にきれいになり、作業が楽しくなるものです。以下を参考に、掃除がはかどる道具を持参し、お墓参りに出かけられてはいかがでしょう。

<ぜひ持参したい掃除道具>

ゴム手袋・軍手 *草むしりをはじめ、掃除のあらゆる場面で手指を保護します。*汚いものにも躊躇なく触れるので掃除がしやすくなります。
ごみ袋 *ごみを集めて持ち帰るか、指定の場所に捨てます。
スポンジ *墓石などを洗うときに使います。
やわらかいブラシ *スポンジで落ちにくい汚れを落とすために使います。*金属タワシをはじめ、硬いものは厳禁です。
歯ブラシなど *墓石の彫刻部分、小物などを洗うときに使います。
雑巾 *墓石をはじめ、水洗いした後に水分を拭き取るために使います。
墓石用の洗剤 *石の専用洗剤を用意します。酸素系・塩素系の洗剤は厳禁です。

<状況によって持参したほうがよい掃除道具>

バケツ *スポンジやブラシで水洗いをするときに使用します。*玉砂利を洗うときに使用します。

(多くの場合、現地で借りられます)

手桶と柄杓 *墓石などに水をかけるときに使用します。(多くの場合、現地で借りられます)
剪定バサミ、鎌、小さいスコップ *区画内の灌木・植木の手入れや雑草の処理に使用します。
ほうき *掃き掃除に使用します。(多くの場合、現地で借りられます)

霊園・墓地には、お墓のお手入れをする道具はひととおり揃っており、無料で借りられることがほとんどです。手ぶらで出かけても大きな問題はないかもしれません。

ただし、お墓参りのシーズンには墓参する方が多く、道具が充分にいきわたらないこともあります。また、あると大変便利な歯ブラシや、墓石用の洗剤までは提供されていないでしょう。ご自身で用意し、お出かけになることをおすすめします。

お墓掃除の代行

■「お掃除だけでも」という思いをかなえる新サービス

お墓参りに行きたいけれど、仕事や家のことで忙しくてなかなか――。

気にかかっていても、多忙な日々を送り、お墓のお世話がおろそかになってしまうことがあります。そんなとき、故人を思い浮かべ悶々とするのではなく、業者に依頼するのもひとつの手段です。

お墓参りに行けない方のために、お墓の掃除をする代行サービスの業者があります。「せめてお掃除だけでもして、お墓をきれいに整えてあげたい」、故人を思うご遺族の、そんな要望に応えるサービスです。現在では数多くの業者があり、全国各地でサービスを受けることができます。

■お墓が生まれ変わる専門業者のクリーニング

お墓のお掃除代行サービスをおこなっている会社やその母体は、民間の霊園、葬儀社、石材店、お香の製造・販売会社など葬祭の関連業者をはじめ、家事代行サービス会社や便利屋など、多種多様です。

かんたんな清掃だけならどのような会社でも問題ないかもしれませんが、本格的にきれいにしたい場合は、石材店や石材店と提携している業者にクリーニングを頼むとよいでしょう。お墓が新品のように生まれ変わります。

料金はサービス内容によって変わりますが、多くは15,000~20,000円ほどです。具体的なサンプルをご紹介しましょう。

<大手のお線香メーカーが提供するお墓の清掃サービス>

サービス名 サービス内容 料金(税抜き)
状況確認サービス お墓に行って状況を確認し、撮影して報告する 7,000円
簡易 清掃サービス 落ち葉やごみの清掃、草取り、墓石・墓標のかんたんな洗浄。作業前後の状況を撮影して報告 15,000円~
標準 清掃サービス 落ち葉やごみの清掃、草取り、墓石・墓標・小物の標準的な洗浄(外柵の洗浄はなし)。作業前後の状況を撮影して報告 22,000円~
徹底 清掃サービス 上記に加え、研磨機や専用洗剤を駆使して徹底洗浄。作業前後の状況を撮影して報告 見積り
定期便・墓守りサービス 年2回の簡易清掃サービス 27,000円
年2回の標準清掃サービス 39,000円

上記のサービスを提供している会社は石材店と提携しているため、石のプロがお墓の状態を診断し、適切かつ専門的なクリーニング作業がおこなわれます。

料金は、上記の基本料金以外に別料金がかかるケースもあります。

「墓地の面積が広い」
「灌木、植木の剪定をしてほしい」
「墓石が2基ある」
「灯籠がある」
「除草剤を散布してほしい」
「掃除の後に献花をお願いしたい」
「お墓が山奥のわかりにくい場所にある」

上記のような場合は、追加料金がかかると考えたほうがよいでしょう。